【親に頼れず】孤独と責任の生活苦

借金体験談
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親の老後と、自分の生活の板挟み

借金の返済に追われる中で、ふと頭をよぎったことがあります。
「もう親に頼るしかないのかもしれない」――そう思った瞬間は、正直何度もありました。

でも、現実はそんなに甘くありませんでした。
私の両親もすでに高齢で、年金だけの生活。
日々の生活費や医療費で手いっぱいなことは分かっていました。
援助を頼むどころか、むしろこちらが心配しなければいけない立場。
そんな状況で「助けて」とは、とても言えませんでした。


プライドと、見栄と、意地

本音を言えば――
「親に助けてもらうなんて情けない」
そんなプライドもありました。

借金の理由は、自分の選択と行動の積み重ね。
住宅ローン、生活費の補填、突発的な出費。
全部、自分が判断して決めてきたこと。
だからこそ、親に泣きつくことは“負け”のように感じてしまったのです。

「大丈夫やから」
そう笑ってごまかす自分がいました。
心配をかけたくないという思いも本当でしたが、同時に、弱さを見せたくない自分がいたのです。


厳しい現実

とはいえ、現実は待ってくれません。
差し押さえで7万円が引かれ、残りは14万円。
そこから光熱費、食費、通信費、子どもの学校関係の出費…。
全部を支払ったあとに残るのは、本当にわずかでした。

節約と言えば聞こえはいいですが、実際は“削れるものはもうない”状態。
電気をつける時間を減らし、食事の品数を減らし、交通費を節約するために歩く距離を伸ばしました。
それでも、残高がゼロに近づくスピードは止まりませんでした。

心の孤独

この状況を、誰にも話せないことが何よりつらかった。
職場の同僚には「普通の生活」を装い、親には「元気にやってる」と伝える。
友人との付き合いはほぼ断ち、LINEの未読が溜まっていきました。

本当は、弱音を吐きたかった。
「しんどい」と言いたかった。
でもそれを口にすることで、相手を困らせたり、嫌な顔をされるのが怖かったのです。

自立と孤立のはざまで

「誰にも頼らない」ことは、強さの証のように思っていました。
でも実際は、それは自立ではなく孤立でした。
頼ることを拒否し続けた結果、ますます孤独になり、問題も大きくなっていきました。

毎日、自分に言い聞かせていました。
「なんとかなる」
「明日には少しは良くなっているはず」
でも、その“明日”は何日たっても来ませんでした。

親への思い

時々、親のことを考えました。
もし今、自分がこうして苦しんでいることを知ったら、どう思うだろう?
きっと「なぜもっと早く言わなかった」と叱られるだろうな…と思いました。
そして、その叱責の裏にある“心配”を、想像するだけで胸が痛みました。

親もまた、私がどんな人生を歩んでいるかを案じてくれているはずです。
その親の老後に、さらに負担をかけるわけにはいかない――
それが、私の心を縛る鎖でもありました。

今、同じように苦しんでいる人へ

もしあなたが、同じように
「誰にも頼れない」「頼りたくない」状況で苦しんでいるなら、伝えたいことがあります。

それは――
頼ることは、弱さではないということ。
むしろ、本当に立ち直るための最初の一歩かもしれません。

私も、もっと早くそれに気づいていれば…。
そうすれば、孤独に押しつぶされる前に、別の選択肢を見つけられたかもしれません。

まとめ

この経験を通じて感じたのは、
「頼らないこと」と「頼れないこと」は全く違う、ということです。
後者は、自分を追い詰めるだけでした。

親に頼れなかった過去を、今は責めても仕方がない。
でも、これからは必要なときに誰かを頼る勇気を持とうと決めました。

あなたにも、同じように誰かを頼る勇気を持ってほしい。
それが、たとえ小さな一歩でも、未来を変える大きな力になります。