副業で騙された。でも諦めなかった

借金生活と副業のリアル
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―「失敗は終わりじゃない」と気づくまでの話―

期待と焦りが交差した瞬間

当時の僕は、とにかくお金を作る方法を探していました。
心のどこかで「楽して稼げるなんて、うまい話があるはずがない」とわかっていたはずなのに、広告に流れる甘い言葉は、その理性を静かに溶かしていきました。

「スマホで簡単に月5万円」
「誰でもできる副収入」

冷静に考えれば、赤の他人が自分のために儲け話をくれるなんて不自然です。
けれど、当時の僕は冷静ではありませんでした。
焦りと不安の方が勝っていました。
まるで、手を伸ばせば溺れずに済むような錯覚に陥っていたのです。


LINEから始まった悪夢

軽い気持ちでLINE登録をしたのが、失敗の第一歩でした。
送られてくるメッセージは、僕の不安を見透かすかのように、心地よい言葉を並べてきます。

「テンプレ通りに投稿するだけで稼げる」
「このマニュアルを買えば月10万円」

値段は3万円。
高いと感じつつも、「これで生活が変わるなら安い」と自分に言い聞かせ、購入してしまいました。

しかし、届いたのは誰でも思いつくような薄っぺらいSNS投稿例。
「これを元に自分でやってください」とだけ添えられていました。
そこには、実践的なノウハウもなければ、サポートもない。
期待していた「道しるべ」は、ただの空虚な言葉の羅列だったのです。


心が折れる音を聞いた日

画面を閉じた瞬間、自分の中で何かが崩れる音がしました。
お金を失ったこと以上に、自分の判断の甘さに絶望しました。
家族には言えませんでした。
「また失敗した」と思われるのが怖かった。

この時、選択肢は2つありました。
1つは「もう何もしないで諦める」。
もう1つは「失敗を踏み台にする」。

正直、前者を選びそうになりました。
自分には向いていない、自分には力がない、そう思い込みそうになったからです。


諦めなかった理由

そんな時、ふと頭に浮かんだのは、以前どこかで見た言葉でした。

「失敗は、やり方が違うことを知るチャンス」

これはキレイごとじゃなく、自分に残された数少ない救いのように思えました。
たとえ痛い思いをしても、その経験が「避けるべき道」を教えてくれるなら、完全な無駄ではない。
そう自分に言い聞かせ、再び調べ始めました。

今回は、派手な宣伝や「誰でも稼げる」という言葉をスルーしました。
代わりに選んだのは、無料で学べる情報や、実際に顔出しして活動している人の発信です。
派手さはなくても、現実味のある話だけを集め、少しずつ試しました。

小さな成功が道を照らした

地道に続けるうちに、ほんの少しですが成果が出ました。
最初は数百円の収入。
たったそれだけでも、「自分の力で得た」という事実は大きな自信になりました。

その瞬間、僕は気づきました。
本当に大事なのは、最初から大きく稼ぐことではなく、**「正しい方法で小さく稼ぎ、その経験を積み重ねること」**だということに。

失敗を経験として活かすために

あの日、3万円を失ったことは事実です。
でも、あれがなければ「本物」と「偽物」を見分ける目は育たなかったでしょう。
痛みを伴う経験は、何よりも強い学びになります。

だから今、僕はこうして過去の失敗を発信しています。
同じように焦っている人に、「その道は危ない」と伝えるために。
そして、自分自身にも「二度と同じ過ちは繰り返さない」と誓うために。

最後に

もしあなたが、今まさに「うまい話」に惹かれそうになっているなら、一度深呼吸してみてください。
焦りが判断を鈍らせます。
楽な道を探すほど、危険な落とし穴は近づいてきます。

僕が失敗から立ち直れたのは、途中で諦めなかったからです。
そして、正しい情報と正しい人から学び直したからです。
失敗は終わりではありません。
むしろ、そこからが本当のスタートなのです。