節約こそ正解だと思っていた日々
借金を抱えてから、僕が真っ先に取り組んだのは「節約」でした。
自販機は使わない、コンビニには寄らない。
エアコンもなるべく我慢して、食費も一日ワンコイン以下。
必死で削っても、給料日になると通帳には思ったよりも少ない金額しか残らない。
そんな現実に、何度も心を折られました。
「おかわりある?」と言われた夜
ある日の夕食で、子どもが言った言葉が忘れられません。
「今日、もうちょっと食べられるけど…おかわりある?」
その瞬間、僕は返事に詰まってしまいました。
冷蔵庫には翌日分までの食材しか残っていない。
「おかわり」なんて、とても出せる余裕はなかったんです。
笑顔だった子どもの表情が、一瞬だけ曇った気がしました。
その顔が胸に深く刺さって、今もはっきり覚えています。

節約だけでは、家族を守れない
あの夜の出来事で、僕ははっきり気づきました。
どれだけ我慢しても、どれだけ切り詰めても、
「子どもの満たされた気持ち」までは守れない。
節約は大切。けれど、それだけでは家族の笑顔は守れない。
その事実が、僕を大きく変えました。
稼ぐ覚悟が、次の一歩をつくった
そこから僕は、収入を増やす方法を探し始めました。
副業に挑戦し、スキルを学び、SNSでの発信も始めました。
失敗もしたし、騙されそうになったこともありました。
でも、あのときの子どもの表情が、いつも僕の背中を押してくれたんです。

最後に:守りたいのは「心の余裕」
節約は生活を立て直すために必要なこと。
でも本当に大切なのは、「心を満たせる生活」です。
借金があるからといって、子どもの笑顔や夢まで奪いたくない。
その思いが、今の僕を支える原動力になっています。