―お金より大切なものに気づいた日―
節約に必死だった日々
子どもの笑顔を守りたくて、私は必死でした。
でも、当時の私は「守る」ということを少し勘違いしていたのかもしれません。
毎月の支出を削るため、スーパーを3軒はしごして最安値を探し、冷蔵庫にはもやしと豆腐ばかり。
電気代を気にして、電気はすぐに消し、暖房も我慢。
「無駄遣いは罪だ」と思い込んでいたのです。
「今を耐えれば、未来はよくなるはず」
そう信じて走り続けていました。
子どものひとことにハッとした瞬間
ある日、仕事で疲れ果てて帰宅したときのこと。
小学生の娘がぽつりとこう言いました。
「パパ、なんか最近ずっと怒ってるみたい」
その言葉に胸がズキンとしました。
節約ばかりに気を取られ、私は家の中でもピリピリし、子どもと笑い合う時間を減らしていたのです。
本当に守りたかったのは「お金の数字」ではなく、「子どもの心」だったはずなのに──。。

お金だけじゃ、家族は守れない
もちろん、お金を大切にすることは必要です。
でも「お金を使わないこと」自体が目的になってしまうと、本末転倒。
そこで私は考え方を切り替えました。
- 疲れて帰った日こそ、子どもと10分だけ遊ぶ時間を作る
- たまにはコンビニで好きなスイーツを買う
- 節約は“手段”であって、“目標”ではないと自分に言い聞かせる
これだけで、家の空気が少しずつ柔らかくなっていきました。

笑顔が戻ってきた日
しばらくして、娘がまた言いました。
「パパ、最近ニコニコしてるね」
その瞬間、私はやっと気づいたのです。
節約よりも大切なのは、“家族が安心できる空気”を守ること。
お金の残高以上に、子どもの笑顔こそが、私にとっての本当の「財産」でした。すよね。

本当に守りたいものを見失わないために
節約はとても大事です。
でも、その先にある「家族の笑顔」や「穏やかな時間」を忘れてしまっては意味がありません。
私は今でも支出を管理しています。
けれど、最優先するのは「心のゆとり」と「感情のバランス」。
お金は、ただ守るためではなく、人生を豊かにするために使うもの。
そして「何のために節約するのか」を忘れないことが、家族を幸せにする
一番の近道だと今は思います。